基金の目的

かつて北の海に数多く生息し、北ヨーロッパの量子たちからペンギンと呼ばれていたオオウミガラスは人間によって滅ぼされ、今は各地の博物館に剥製として残るだけになってしまいました。

その後、南の海から知られるようになった同じような姿の海鳥に、その名が移ってペンギンと呼ばれるようになったということはよく知られています。

ペンギンは南半球(注1)にだけ分布し、18種(注2)が知られています。かつてのオオウミガラスのように、ペンギンのうちの何種かは個体数を減少し続けています。人間の住む海岸に分布するペンギンや観光の対象にされているペンギンでは、人間活動の影響も決して少なくなく、今のうちに研究と保護のための運動を起こさないと手遅れになるのではないかと思います。

そこでペンギンに関心のある融資が集まって、1986年(昭和61年) 12月23日に「ペンギン基金」を設立しました。

注1 :1997年8月に行われたペンギン基金によるガラパゴスペンギンの個体数調査の際、北半球に突き出したイザベラ島のアルベルマーレ岬において、野生のガラパゴスペンギンを確認したので、厳密には南半球にだけ分布するとは言えない。

注2 :国際鳥類学会(IOC)のリストによる